【完全版】ハイエース200系のバッテリー位置とサイズ一覧|寒冷地仕様・ガソリン/ディーゼルの違いまで徹底解説
こんにちは、ディーラー整備士のブーブーです。
ハイエースのバッテリーについて調べていると、
「バッテリーの位置はどこ?」
「200系は全部同じ場所なの?」
「寒冷地仕様やディーゼルで違いはある?」
といった疑問を持つ方がとても多いです。
とくに初めてハイエースを触る方は、
ボンネットを開けてもバッテリーが見当たらず戸惑うケースが少なくありません。
この記事では、
ハイエース200系のバッテリー位置と、仕様ごとの違いに絞って解説します。
※ バッテリーの交換方法や手順、交換後のリセット方法については、
すでに別記事で詳しく解説しています。
作業手順を知りたい方は、こちらをご覧ください。
Contents
ハイエース200系のバッテリー位置はどこ?【全グレード共通】
ハイエース200系のバッテリーは、
一般的な乗用車とは違いボンネット内には搭載されていません。
全グレード共通で、
助手席シートの下にバッテリーが配置されています。
これは、
- エンジンルームのスペース確保
- 重量バランスの最適化
- 車体構造上の理由
といった理由によるものです。
助手席を前方に倒し、
エンジンカバー(サービスホール)を開けると、
内部にバッテリーが設置されているのが確認できます。
この構造は、
- DX
- スーパーGL
- 標準ボディ・ワイドボディ
- ガソリン車・ディーゼル車
すべて共通です。
ただし、
寒冷地仕様のディーゼル車については注意点があります。
ディーゼル車の一部仕様では、
助手席下にバッテリーが2個搭載されているケースがあります。
この違いについては、
次のパートでエンジン別・仕様別に詳しく解説していきます。
ハイエース200系のバッテリーサイズ一覧【ガソリン・ディーゼル・寒冷地仕様】
ハイエース200系は、
エンジン種類や寒冷地仕様の有無によって
搭載されているバッテリーサイズが異なります。
ここを間違えると、
- バッテリーが物理的に収まらない
- 始動性が悪くなる
- 寒冷地でエンジンがかからない
といったトラブルにつながるため、
必ず自分の車両仕様に合ったサイズを確認してください。
■ ガソリン車(2.0L / 2.7L)
- 標準仕様:55D23R
- 寒冷地仕様:80D26R
ガソリン車は1個バッテリー仕様です。
街乗り中心であれば標準仕様でも問題ありませんが、
冬場の始動性や電装品が多い場合は、
寒冷地仕様サイズを選ぶ方が安心です。
■ ディーゼル車(2.8L)
- 標準仕様:85D26R × 1
- 寒冷地仕様:85D26R × 2
ディーゼル車は圧縮着火のため、
始動時に大きな電力を必要とします。
そのため、寒冷地仕様では
同じバッテリーを2個搭載する構造になっています。
なお、この2個のバッテリーは並列接続されており、
電圧は12Vのままです。
24Vではありませんので、
ジャンプスタートや電装品の取り扱いは
通常の12V車と同じ考え方で問題ありません。
バッテリー型番の見方|55D23Rの意味を簡単に解説
バッテリーには「55D23R」などの型番が記載されています。
これは暗号のように見えますが、
意味が分かればとてもシンプルです。
- 55:性能ランク(数字が大きいほど容量が大きい)
- D:短辺サイズ(車種ごとに適合が決まっている)
- 23:バッテリーの長さ(cm)
- R:端子位置(R=右、L=左)
サイズを変えずに性能を上げたい場合は、
最初の数字(性能ランク)だけを上げればOKです。
例としては、
- 55D23R → 100D23R
- 85D26R → 125D26R
といったアップグレードが可能です。
ただし、
- 長さ(23 / 26)
- 端子位置(R / L)
を間違えると取り付けできないため注意してください。
次のパートでは、
寒冷地仕様を選ぶべき人・選ばなくていい人の判断基準を解説します。
寒冷地仕様のバッテリーは必要?選ぶべき人・不要な人の判断基準
ハイエースのバッテリー選びで悩みやすいのが、
「寒冷地仕様を選ぶべきかどうか」という点です。
結論から言うと、
必ずしも全員が寒冷地仕様を選ぶ必要はありません。
以下のポイントで判断すると分かりやすいです。
■ 寒冷地仕様を選んだ方がいい人
- 冬場に氷点下になる地域で使うことが多い
- スキー場・雪道に行く機会がある
- 短距離走行が多く、バッテリーが回復しにくい
- 電装品(ドラレコ・ナビ・サブバッテリー等)を多く使っている
- ディーゼル車に乗っている
これらに当てはまる場合は、
寒冷地仕様サイズのバッテリーを選んだ方が安心です。
始動性の差は、
真冬の朝に特に実感しやすくなります。
■ 標準仕様で問題ない人
- 温暖な地域で使用している
- 街乗り・通勤がメイン
- 長距離走行が多い
- 電装品は純正中心
このような使い方であれば、
標準仕様バッテリーでも十分対応可能です。
無理に寒冷地仕様へサイズアップしなくても、
性能ランクを少し上げるだけで余裕が出ます。
ハイエースのバッテリー位置と点検のコツ
ハイエースのバッテリーは、
一般的な車と違い助手席の下に搭載されています。
そのため、
- バッテリーの状態に気づきにくい
- 突然死に気づきにくい
という特徴があります。
定期的に以下の点をチェックするだけでも、
バッテリー上がりの予防につながります。
- 使用年数が3年以上経過していないか
- ケースに膨らみ・変形がないか
- 端子に白い粉(硫酸腐食)が出ていないか
不安があれば、
ガソリンスタンドや整備工場での簡易点検もおすすめです。
ハイエース200系バッテリーの選び方まとめ
- バッテリーサイズはエンジンと寒冷地仕様で異なる
- ガソリン車は1個、ディーゼル寒冷地仕様は2個搭載
- サイズを変えず性能ランクアップするのが基本
- 寒冷地仕様は使用環境で判断すればOK
- 突然死を防ぐため、3〜4年を目安に交換を検討
ハイエースは電装品が多く、
バッテリーへの負担が大きい車です。
自分の使い方に合ったサイズと性能を選ぶことで、
冬場のトラブルや出先でのバッテリー上がりを防げます。
交換作業そのものについては、
すでに詳しく解説した基幹記事がありますので、
実際の交換手順はこちらを参考にしてください。

