LEDフォグランプの車検基準まとめ|明るさ・色・ケルビンの正しい選び方
こんにちは、元整備士のブーブーです。
LEDフォグランプは明るく省電力で人気が高い一方、車検に通るためにはいくつかの基準を満たす必要があります。
特に「明るさ」「色」「配光(カットライン)」は誤解されていることが多く、間違ったLEDを選んでしまうと車検に通らないケースもあります。
この記事では、道路運送車両の保安基準にもとづいた正確な車検基準をわかりやすく解説します。
読み終えるころには、車検に適合するLEDフォグランプの選び方がしっかり理解できる内容になっています。
Contents
フォグランプの車検基準はどう決まっている?
フォグランプ(前部霧灯)は、道路運送車両の保安基準 第34条および細目告示で基準が決められています。
多くの人が誤解しやすいのが「明るさ」に関する部分です。
フォグランプにはルーメン(lm)の上限値はありません。
ただし、これは「どれだけ明るくしてもよい」という意味ではありません。
保安基準には次のような明確な文言があります。
「他の交通を妨げるおそれのある光を発してはならない」
「灯光が上方に向かって不要に照射されないこと」
そのため車検では、
- 対向車を眩惑しないか
- 光が上方向に漏れていないか
- カットラインが適切に出ているか
といった安全性の観点で判断されます。
旧基準「光度10,000cd以下」は2006年に廃止
昔はフォグランプの光度を10,000カンデラ以下とする基準がありましたが、この規定は2006年に廃止されています。
現在はカンデラ値そのものよりも、配光の適正さが重視されます。
フォグランプの色が車検に通る条件
フォグランプが車検に適合するには、色も重要なポイントです。
保安基準で認められるフォグランプの発光色は以下の2種類です。
- 白色(ホワイト)
- 淡黄色(イエロー)
青や紫などの色はフォグランプとして認められておらず、車検に通りません。
また、色に関してもう一つ重要な条件があります。
左右で同じ色に揃える必要がある
フォグランプは左右で同じ色で点灯していなければ車検不適合になります。
近年人気のホワイト/イエロー切替式LEDでも、車検時はどちらかの色に統一していれば問題ありません。
LEDフォグランプの明るさとケルビンの基準
LEDフォグランプの明るさはルーメン(lm)で表されます。
ルーメンに上限はありませんが、次のような状態は車検不適合になります。
-
- 光が上方向に漏れて対向車を眩惑する
- 純正カットラインが出ず光が拡散する
白色は「6000K以下」が安心
LEDの白色は6000K以下が車検に通りやすい範囲です。5000〜6000Kなら自然な白になり、青白く見えにくいため安心です。
LEDメーカーによっては明るさのルーメン表示と6000kなど分かりやすく表記されているので参考になると思います。
フォグランプの交換方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
▶ ハイエースのフォグランプ交換|LED化の手順と注意点
車検に落ちやすいLEDフォグランプの特徴
LEDフォグランプの車検では、明るさよりも配光(光の向き)と色が保安基準に合っているかが重視されます。
ここでは、車検で不適合になりやすいLEDの特徴を解説します。
カットラインが出ないLED(光が上に漏れる)
保安基準の細目告示には、
「灯光が上方に向かって不要に照射されないこと」
と明記されています。
光が上に漏れるLEDは対向車を眩惑させるため、車検では不適合と判断されてしまいます。
安価なLEDバルブでは、リフレクターとの相性が悪く、
- 光が散る
- カットラインが出ない
- 上下方向の配光が乱れる
などの問題が起きやすく、車検で落ちる原因になります。
近年人気のホワイト/イエロー切替式LEDについて
最近は、ホワイトとイエローを切り替えられるLEDフォグランプがとても人気です。
フォグランプを点灯→消灯→点灯でフォグランプの色を切り替える事が出来ます。
天候に応じて色を選べるため、実用性が高いのが特徴です。
- ホワイト:夜間の明るさアップ
- イエロー:雨や霧での視認性向上
ただし、車検で認められる発光色は次の2つのみです。
- 白色
- 淡黄色
切替式でも、この2色のどちらかで点灯していれば車検に適合します。
切替式LEDの車検での注意点
- 左右で同じ色に揃えて点灯する
- 車検時は「白」または「淡黄色」であれば問題なし
- 中間色は不適合の可能性があるため避けた方が安心
車検に通りやすいLEDフォグランプの選び方
① 車検対応と明記されたLEDを選ぶ
LEDフォグランプを選ぶ際は、メーカーが「車検対応」「保安基準適合」と記載しているものを選ぶと安心です。
日本車のリフレクターに合わせた配光設計のLEDは、車検に通りやすい傾向があります。
② 色温度(K)は自然な白 or 安定した淡黄色を選ぶ
LEDの発光色は色温度(ケルビン)で決まります。
車検に通りやすいのは、
- 白:5000〜6000Kの自然な白
- 淡黄色:3000K前後の安定した黄色
LEDの明るさ(ルーメン)と色味(ケルビン)は関係がなく、色が基準に入っていれば車検上問題はありません。
車検に適合するLEDフォグランプのチェックポイント
LEDフォグランプを選ぶとき、以下のポイントを押さえておくと車検で不合格になるリスクを確実に減らせます。
- 発光色が「白」または「淡黄色」であること
- 左右で同じ色で点灯していること
- 適切なカットラインが出ているLEDであること
- 光が上方向に漏れない配光設計であること
- 5000~6000Kの自然な白、または安定した淡黄色を選ぶ
- 車検対応と明記された製品を選ぶ
LEDは「明るさ(ルーメン)」と「色味(ケルビン)」がまったく別の概念のため、ルーメンが高くても車検に不利になることはありません。
車検で見られるのはあくまで配光と色の適合性です。
LEDフォグランプでやりがちな車検NG例
LEDフォグランプは性能が高い反面、間違った選び方をすると車検に落ちるケースもあります。ここではよくあるNG例をまとめます。
NG例①:カットラインが出ていないLEDを使う
リフレクターとの相性が悪いLEDは、光が散ってしまい上方向に漏れることがあります。
これは保安基準の「他の交通を妨げるおそれのある光」に該当するため、車検に通りません。
NG例②:中間色・規定外の色で点灯している
白でも黄色でもない色味(青み、緑がかった白、濃すぎる黄色)は不適合になることがあります。
LEDは色温度(K)で色が決まるため、基準から外れた色はそのまま不合格につながります。
NG例③:左右が異なる色のまま点灯している
片側が白、片側が黄色など、左右異色の状態は車検NGです。
最新の切替式LEDでも、車検時は必ず左右統一して点灯する必要があります。
まとめ:LEDフォグランプは「ルーメンより配光と色」が車検の決め手
LEDフォグランプの車検基準は、一見複雑に感じますが、押さえるポイントはシンプルです。
- 認められる色は「白」か「淡黄色」
- 左右同じ色で点灯すること
- 光が上に漏れず、カットラインが適正であること
- 5000〜6000Kの白、または3000K前後の淡黄色が安心
- ルーメンに制限はないが、眩惑光は禁止
LEDバルブはルーメンが高くても色が変わることはなく、色味はすべて色温度(ケルビン)で決まります。車検に影響するのは色と配光だけです。
このポイントを押さえて選べば、明るさと安全性を両立したLEDフォグランプを安心して使えます。
この記事がLEDフォグランプ選びの参考になれば幸いです。
天候や路面状況に合わせて安全な視界を確保しつつ、車検にも対応できる最適なLEDを選んでくださいね。
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