ハイエースのオイル交換は自分でできる|整備士目線で手順・注意点・失敗例を徹底解説
ハイエースのエンジンオイル交換は、正しい手順とポイントを押さえればDIYでも十分に可能です。
ただし、実際の現場では「やり方を知らずに失敗しているケース」が非常に多く見られます。
特に多いのが、
- オイルが勢いよく飛び散る
- 熱いオイルで手を火傷する
- フィラーキャップの付け忘れ
- ジャッキアップが不安定
こうしたトラブルは、事前に知っていればほぼ防げます。
この記事では、ハイエースを実際に整備してきた目線で、オイル交換作業そのものに特化して解説します。
Contents
この記事で解説すること
- ハイエースのオイル交換手順
- 火傷や汚れを防ぐための注意点
- オイル処理を楽にする方法
- 初心者がやりがちなミス
なお、エンジンごとのオイル量や推奨オイルについては、別記事で詳しくまとめています。
まずは、安全に作業するための基本から確認していきましょう。
ハイエースのオイル交換前に必ず知っておくべき注意点
エンジンは「温めすぎない」「冷やしすぎない」
オイル交換で最も多い失敗が、エンジン温度の判断ミスです。
エンジンが冷えきっているとオイルが抜けにくく、逆に走行直後だと高温のオイルが勢いよく出て火傷する危険があります。
理想は、走行後10〜20分ほど置き、触れても危険でない温度になってから作業することです。
オイルは勢いよく出る|受け皿の位置が重要
ドレンボルトを外した瞬間、オイルは前方向に勢いよく飛び出します。
オイル受けはドレンの真下ではなく、落下位置を予測して10cmほど前にずらして設置してください。
オイル処理は「そのまま捨てられる処理箱」が楽
廃油処理が面倒でDIYを避ける方も多いですが、オイル処理ボックスを使えば後処理は非常に簡単です。
吸収させて、そのまま可燃ゴミとして処分できるため、初心者には特におすすめです。
ジャッキアップは必ず正しい方法で行う
ハイエースは車重が重く、ジャッキアップを誤ると非常に危険です。
必ずリジットラック(ウマ)を使用し、ジャッキのみで作業しないでください。
ハイエースのオイル交換手順とよくあるミス
オイルを抜く手順
- 車両を安全にジャッキアップし、水平を確認する
- オイル処理ボックスを適切な位置にセットする
- ドレンボルトをゆっくり緩め、オイルを抜く
- オイルが完全に落ち切るまで待つ
- ドレンパッキンを新品に交換し、規定トルクで締める
オイルを入れるときのコツ
新しいオイルを入れる際は、レベルゲージを少し抜いておくと空気が抜け、注入しやすくなります。
一気に規定量を入れず、8〜9割入れてから量を確認してください。
フィラーキャップの付け忘れに注意
DIYで非常に多いのが、オイルフィラーキャップの付け忘れです。
エンジン始動前に、
- ドレンボルト
- フィラーキャップ
- レベルゲージ
この3点を必ず目視確認してください。
交換後の最終チェック
エンジンを始動し、数分アイドリング後に停止します。
5分ほど待ってからオイル量を確認し、必要に応じて微調整します。
最後にドレン周辺からのオイル漏れがないか必ず確認してください。
ハイエースのオイル交換まとめ
- エンジン温度は中間がベスト
- オイルは勢いよく出るため受け皿位置に注意
- オイル処理ボックスを使うと後片付けが楽
- レベルゲージを抜くと注入しやすい
- フィラーキャップの付け忘れに注意
ハイエースのオイル交換は、知識と準備があれば決して難しい作業ではありません。
安全第一で、無理のない範囲でDIYに取り組んでください。

