【保存版】ハイエース冬の車中泊 完全ガイド|寒さ対策・結露防止・安全面まで徹底解説
こんにちは、ディーラー整備士のブーブーです。
ハイエースは広い荷室のおかげで車中泊にぴったりですが、一番ハードルが高いのが「冬の車中泊」です。
気温が一桁〜氷点下になると、普段と同じ装備ではまったく眠れません。
ただし、きちんと寒さ対策をしておけば、冬でも意外と快適に過ごせます。
星空を見ながら静かな夜を過ごしたり、温泉旅館の駐車場から早朝出発したりと、冬ならではの楽しみもたくさんあります。
この記事では、ハイエースで冬の車中泊をする際の寒さ対策・結露防止・安全面・おすすめ装備をまとめました。
これから冬の車中泊にチャレンジしたい方は、ぜひ準備の参考にしてみてください。
Contents
冬の車中泊が夏とまったく違う理由|ハイエースならではのポイント
まずは「冬の車中泊が夏とどう違うのか」を整理しておきましょう。
ここを理解しておくと、どこに力を入れて準備すべきかが見えてきます。
車内は思っている以上に冷えやすい
ハイエースはボディが大きく、金属面が多いため、外気温の影響を受けやすいクルマです。
昼間に暖まっていても、夜になると金属のボディからどんどん熱が奪われていきます。
特に窓ガラス部分は断熱性がほとんどないので、しっかり対策しておかないと枕元から冷気がじわじわと入ってきます。
結露・湿気が一気に増える
冬場は外気温が低く、車内との温度差が大きくなるため、窓ガラスの結露が一気に増えます。
結露を放置すると、朝には窓がびしょびしょになり、カビやニオイの原因にもなります。
安全面のリスクも増える
冬の車中泊で気をつけたいのが一酸化炭素中毒や低体温症です。
暖房代わりに火気を使ったり、雪の日にエンジンかけっぱなしで寝てしまうと危険が一気に高まります。
だからこそ、「暖かくしたい」と「安全に過ごしたい」を両立させる準備が大切です。
ハイエース冬の車中泊|基本の寒さ対策
ここからは、実際にどんな装備や工夫をすれば寒くないのかを紹介していきます。
冬の車中泊は、寝具・服装・断熱の3つをセットで考えるのがポイントです。
寝具:冬用シュラフ+毛布の二重使いが鉄板
まず一番大事なのが寝袋(シュラフ)です。冬の車中泊なら、快適温度が0℃前後〜マイナス対応の冬用シュラフを用意しておくと安心です。
さらに、シュラフの上にフリース毛布や電気毛布を重ねると、体感温度がぐっと上がります。
電気毛布を使う場合は、後述するポータブル電源と組み合わせると安全に使えます。
服装:重ね着+首・手首・足首の保温
冬の車中泊では、厚手の服一枚よりも、薄手の服を重ね着した方が暖かいです。具体的には、
- 吸湿発熱系のインナー
- フリースなどの中間着
- 薄手のダウンや中綿ジャケット
といったレイヤリングがおすすめです。
また、人間の体は首・手首・足首から熱が逃げやすいので、ネックウォーマーや厚手の靴下、手袋があるとぐっと快適になります。
下からの冷気対策:マット・断熱材はケチらない
冬場に「背中が冷えて眠れない」となる原因の多くは、ベッド下からの冷気です。
ハイエースの荷室床は鉄板なので、そのままだと地面の冷たさがダイレクトに伝わります。
対策としては、
- 厚手のマットレスやキャンプ用インフレータブルマット
- 銀マット・コルクマットなどの断熱材
- 床張りDIYで断熱材を仕込む
などがあります。特に、長く車中泊を楽しみたい方は、ハイエースの床張りDIYで断熱材を入れておくと、冬の快適さが段違いです。
窓の冷気と結露を抑える|シェード・断熱・換気のコツ
冬の車中泊でかなり効果が大きいのが、窓の断熱と結露対策です。
ここをしっかりやっておくと、体感温度が数℃変わることもあります。
断熱シェード・銀マットで窓をしっかり覆う
一番手軽で効果が高いのが、ハイエース専用の断熱シェードや、DIYで作った銀マットシェードを窓にピッタリ貼る方法です。
フロントガラス・運転席・助手席・リアのガラスをしっかり覆うことで、冷気の侵入をかなり抑えられます。
加えて、外からの視線も遮れるので、防犯面でも安心です。
少しだけ換気して湿気を逃がす
「寒いから」と完全に密閉してしまうと、寝ているあいだに人の呼気で車内の湿度が一気に上がり、結露がひどくなります。
できれば、少しだけ窓を開ける・ベンチレーターを使うなどして、わずかでも空気が入れ替わるようにしておくと結露がかなり減ります。
朝イチで窓を拭けるようタオルを用意しておく
どれだけ対策しても、冬の車中泊では多少の結露は避けられません。
朝起きたら、マイクロファイバータオルなどでサッと拭き取れるよう、すぐ手に取れる場所に置いておくと便利です。
安全に暖を取るために知っておきたいポイント
次に、冬の車中泊で一番気になる「暖房」と「安全面」についてお話しします。
暖かさを求めるあまり、危険な使い方をしてしまうパターンもあるので注意が必要です。
エンジンかけっぱなしは基本的におすすめしない
一番簡単な暖房は、「エンジンをかけっぱなしにしてヒーターを使う」方法です。
ただし、
- 一酸化炭素中毒のリスク(マフラーが雪で埋もれた場合など)
- 騒音・排気ガスで周囲に迷惑をかける
- アイドリング規制のある場所ではマナー違反
といった問題があり、基本的には就寝中のかけっぱなしは避けた方が安全です。
火気系の暖房器具は車内では原則使わない
カセットガスストーブや石油ストーブなどは、キャンプでは便利な暖房ですが、密閉空間である車内では一酸化炭素中毒や火災のリスクが非常に高くなります。
調理などで一時的に使う場合も、必ず窓を大きく開ける・換気扇を回すなど、十分な換気を行ってください。
就寝時に使うのはやめましょう。
電気毛布+ポータブル電源が一番現実的
筆者のおすすめは、電気毛布+ポータブル電源の組み合わせです。
電気毛布は消費電力が比較的少なく、ポータブル電源があれば一晩分は十分まかなえます。
ハイエースの車中泊向けポータブル電源は、別記事の
ハイエース車中泊・完全ガイドや、ポータブル電源比較の記事でも詳しく紹介していますので、あわせてチェックしてみてください。
冬のハイエース車中泊に持っていきたいおすすめ装備リスト
最後に、実際に冬の車中泊で「これは持ってきてよかった」と感じたアイテムをリストアップしておきます。
すべて揃える必要はありませんが、旅のスタイルに合わせて選んでみてください。
最低限そろえておきたいもの
- 冬用寝袋(0℃以下対応のシュラフ)
- 厚手の毛布 or 電気毛布
- マットレス or インフレータブルマット
- 窓用断熱シェード(銀マットでもOK)
- ネックウォーマー・ニット帽・厚手の靴下
- ポータブル電源(電気毛布やスマホ充電用)
あると一気に快適になるもの
- 小型のUSBファン(結露対策・空気循環)
- シガーソケット用電圧計(バッテリー管理)
- マイクロファイバータオル(結露拭き取り用)
- 保温性の高いタンブラーや魔法瓶(温かい飲み物用)
- ルームシューズやダウンブーツ
ハイエースのベッドキットやDIYでの快適化については、ハイエースのベッドキットDIY記事や、ハイエースDIYカスタムまとめも参考になると思います。
冬こそハイエース車中泊が楽しくなる|まとめ
冬の車中泊はハードルが高いイメージがありますが、しっかり準備さえしてしまえば、人が少ない静かな景色を独り占めできる最高の季節でもあります。
この記事のポイントをおさらいすると、
- 寒さ対策は「寝具・服装・断熱」の3つをセットで考える
- 窓の断熱と少しの換気で結露を大きく減らせる
- エンジンかけっぱなしや火気の使用はリスクが高いので注意
- 電気毛布+ポータブル電源が現実的で安全な暖房方法
- 床断熱やベッドキットDIYで、冬の快適さが大きく変わる
これから冬のハイエース車中泊に挑戦する方は、まずは近場で一泊試してみて、自分に合った装備や温度感を確認してみるのがおすすめです。
冬の夜空を眺めながら、あたたかい車内でくつろぐ時間は格別です。
ハイエースと一緒に、ぜひ安全で快適な冬の車中泊を楽しんでみてください。


